でじたけ流 教育論-血縁
 

でじたけ流“教育論”第1223回
血縁


先日93歳になった父は
もちろん一線を退いて
今は会社の相談役となっている
…が
本人に退いた意識は
あまりないようだ

それは元気で何よりだが…
いまだ社員に電話をかけては
長い話をするものだから
忙しくても切るにも切れず
仕事中に
困惑する場面も少なくない

人と話すことが
若さの秘訣になっていることは
徹子の部屋を見ても明らかだが
通常は90を越えれば
親しい友人は生きていないし
なかなか話が合う相手を
見つけるのも難しくなるだろう

自分も還暦を越えて
つくづく思うのだが…

誰かと一緒にいないと
できない趣味ではなく
自分独りでも
熱中できる趣味を持っていることは
自分のためにはもちろん
周囲にとっても大切なことだと思う

読書…は
小さな文字が見づらくなると
ちょっと辛いかもしれないが
映画鑑賞…でも
音楽鑑賞…でも
家にいながら
独りでも楽しめるものは多い

もっとも
そうしたものは
PCや最新の
テレビの操作ができないと
難しいけれど…ね

さて…
父が独りでやっている趣味
…といえば散歩である

だいぶ足腰が弱っているので
以前のように歩き回ることも
できづらくなっているはが…
先日ひょっこり独りで
横浜まで出かけたらしい

独りで横浜まで出かけるのは
いつ以来のことだろうか…?

横浜駅は
南西口…だの
南東口…だの
以前から
わかりづらかったが
最近は
地下街が広がって
なおわかりづらくなっている

迷った父は
そこに目の前にいた
店員に道を尋ねた

すると
その店員は…
ダブルワーク中の
うちの娘
…つまり孫だった

自分も偶然
人と会うことは
すこぶる多いが
これは
一族の血なのかもしれない

ともあれ
人と出会うためには
自分の足で
歩きまわるしかない

やっぱり…人生、日々更新

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