でじたけ流 教育論-愉快
 

でじたけ流“教育論”第1228回
愉快


何が楽しいといって
自分に何か
新しいことができた時ほど
愉快なことはない

…というような意味のことを
ボディビルダーとなった
三島由紀夫が言っていた

確かにその通りだ
…と思う

思い返せば小学生時代…

今年はプールで
25m泳ぐことができた
…とか
九九を全部覚えた
…とか
1人でバスに乗って
駅前なので行けた
…とか

毎年できることが
増えていく
実に楽しい時代だった

ただそうした…
自分に何かが
できるようになる喜び
…は
結婚するくらいまでは
普通にあるものだが…

やがて子供ができると
子供の誕生を
祝ってもらうあたりから…
子供が幼稚園に入っておめでとう
子供が小学校に入っておめでとう
…という具合に
自分ではなく
子供に対して
達成を祝うことばに変わってくる

中には
会社での昇進おめでとう
…とか
店を開いたことに対して
おめでとう
…とか
そういう言葉を
かけてもらえる人もあるだろうが

歳をとるにつれて
自分が達成したことは少なくなり
あるいは…
当たり前となって
とりたてて達成感を得る機会は
激減してしまうのではないだろうか

それは実につまらない
…と自分は思う

思うだけでは
何にもならないので
誰に頼まれたわけでもないのに
本やCD
動画を作ってみたり…
最近では絵を描いていたりする

表現は感性の賜…のようでいて
実はそうではない

表現するための
さまざまな道具を
使いこなすことができないと
思ったことを
見せたり
聞かせたりすることはできない

つまり…
感性だけでは
完成できない

歳をとってから
慣れない道具の
使い方を覚えて
取り組むのは…
実に面倒くさいことだ

それでも
その面倒くささを忘れるくらい
表現したいことが
あるかないか…

あれば愉快だし
なければつまらないだけ

つまらないことには
我慢がならないので
コツコツやってみる

簡単にできることは
簡単につまらなくなる
面倒なことほど
達成感は大きくなる

それに…
歳をとったら
自分独りでできる
楽しみを持っていた方が
自分が周囲に
面倒がられずに済むだろう

やっぱり…人生、日々更新

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