20050626
でじたけ流 教育論第257回

257 アトムの世代


5歳の次男に
「このゴミ捨てて」
・・・と頼むと
「普通?」
・・・と聞き返された。

ようするに
普通ゴミ用に入れるべきなのか、
燃えないゴミ用に入れるべきなのかを
質問してきたというワケ。

分別が当たり前となった今は
もう、普通の会話だけれど・・・
自分が子供の頃に
こういう常識は・・・なかったな。

そういえば以前、
実家にあったレコードを見て
当時、小学校低学年だった長男が
「これ何?」と
聞いてきたことがあった。

CDしか知らないんだよ、ね。

何年かして今度は次男が
CDを見て・・・
「これDVD?」と聞いてきた。

12cmのディスクで
映画を観ることが
もう常識になっているんだ。

これも少し前の話なんだけど・・・
オモチャのダイヤル式黒電話が売ってて
何となく懐かしくて買って帰った時のこと。

子供たちに見せたら・・・
受話器がついてるから
電話だということは
すぐにわかったようだけど・・・
ダイヤルの丸い穴の中を数字を
指で一生懸命押していた。

キーボードの叩き方や
マウスの使い方は知っていても
ダイヤルの回し方を知らないんだ。

考えてみれば・・・
間違いなく21世紀。
アトムが歩いていても
不思議はない時代なんだもんな。

ことに、ここ数年の
テクノロジーの進歩には
昭和生まれとしては
驚かされてしまうんだけれど・・・
平成生まれの彼らにとっては
それが当たり前になってる。

小学校の休み時間に
学校でパソコンを叩いて
インターネットを見ることも
すでに日常だ。

最近は忙しくて
オモチャ屋を覗いてる時間も
ないんだけど・・・

車掌さんごっこセットに
切符と一緒に付いていた
切符を切るハサミなんか・・・
入ってないんだろうな、きっと。

うちの親たちの世代は
私たちが何をするところを見て
こういうことを感じたんだろう?

最もこうした面で・・・
大きく変わったのは
昭和39年の
東京オリンピックが境だった感じは
ものすごくするんだけど、ね。

クラスの連絡網に
「呼び出し」という家が
1〜2件は必ずあった。

電話が1人1台になった現代では
考えられない話だけど・・・

1人の相手と話すために
何人もとコミュニケーションを
とる必要があった時代の能力が
今、なくなってきてるとしたら
・・・問題だね。


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