20070506
でじたけ流 教育論

第353回

友達づくりの名人


連休前半の家族サービスは
・・・いつもの伊豆の宿。

広い場所で飛び回るだけ飛び回っても
たいして金はかからない。
・・・入場料はないし、ね。

水泳教室で
メキメキと級を上げている小5の娘が
上達した自分の泳ぎを見せたくて、
温水プールに入ろうと言う。

娘と小2の次男を連れて温水プールに付き合う。

すると、そこに・・・
ちょうど娘と同じくらいの女の子が泳いでいた。

後で聞いた話では、娘とまったく同じ年。
これが実に人なつっこい子だった。

娘の顔を見るやいなやニコッと笑いかけたという。
その一瞬で2人は友達になった。

泳ぎを見せるのなんかそっちのけで
2人で競争したり、同じ格好をして飛び込みしてみたり。

私と次男がふざけているところへ
2人して入ってきて一緒に遊んだ。

プールにいた時間は、わずか1時間弱。
その間にすっかりうち解けて、
まるで生まれた頃からの友達のようになっている。

部屋に戻った娘は、その子のことを
「友達づくりの名人」だと言った。
・・・確かにそう思う。

この季節・・・
温水プールに入る人は少なく、
娘もうちの家族だけでプールを独占するつもりでいたので、
最初にプールを覗き込んだ時には
「あっ、人がいる」とちょっと残念そうだったが、
プールに入ると、その子が娘に笑いかけてきたという。
娘にはすごく嬉しかったらしい。
その瞬間に、もう2人は友達になっていた。

友達になるのに、本来は何の準備もいらない。

なまじ準備などして人に会ったら・・・
準備なくしては会えなくなってしまうだろう。

仕事で人に会うのなら準備も必要だけど・・・
それは仕事の準備であって、
コミュニケーションする準備ではないはず。

コミュニケーションできるかどうかは、
その人がどんな感性を持つ人かということで、
簡単に準備できることでもなければ・・・
一方で、子供にもできることなのだ。

私にもその子は話しかけてきた。
潜水する私を見て、その子が言ったひと言。

「ウーパールーバーみたい」

大人だったら、たとえそう思っても
スキンヘッドの中年男相手に
怖くて口にできないようなことを
笑顔で言うこの子には
・・・さすがの私も脱帽してしまった。


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