20090308
でじたけ流 教育論

第449回

伝えるべきこと


とりあえず高校受験は越えて、
おまけに私の身長も越えた長男だが…
まだまだ大人への道は遠い。

大人になる、
…ということについて言えば、
40代も半ばを過ぎた私でさえ、
胸は張れないわけだけど…
少なくとも、
子供でいられなくなる時は
…着実に近づいているだろう。

とりあえず受験が終わったら、
あらためてキチンと教えなければならないことが
山積している。

例えば…
1滴も垂らさずに灯油を入れるコツ、とか。
金魚の水槽を洗う手順、とか。
立て付けの悪い扉をスムーズにする方法、とか。

うちの子供たちの中でも長男の場合、
学校の勉強については
比較的「優等生」ではあが、
見よう見まねで何かに挑戦するという姿勢が
少ないように思えてならない。

最もそれは…
第一子にはありがちな話で、
親も慣れていないから、
つい神経質になって先回りばかりして、
子供の成長のきっかけとなる芽を
摘んでいることも多い。

また概して「優等生」というものは、
教わったことについてはよくやるが、
教わらなかったことについては、
できなくて当たり前だと考えているふしがある。

本当はいちいち教わらなくなって、
できる奴の方が
手間がかからないわけだから、
結果的に使えるんだけど、ね。

ともあれ学校で教わらないことは、
家庭でしっかり教えるしかない。

核家族化が進んで、
一世帯あたりの人数が減るというのは、
子供たちにとって
教わるべき先輩の数が少ないということでもある。

先日、或るセミナーで
一般消費者製品の事故発生件数について聞いた。

近年、そうした事故が報告されるの件数が多い背景には、
消費者意識の高まりもあるし、
爆発的な消費傾向にあった頃発売されたものが、
そろそろ寿命を迎えてきたということもある。

しかし、一因として考えられているのは、
昔なら誰もが常識的に知っていた…
火を使うものは必ず換気をしなければいけない、とか
熱いものはそのまま冷蔵庫に入れてはいけない、とか
…そうしたことを
今は知らない人が多い…ということもあるようだ。

最も私だって…
トイレットペーパーがいつかはなくなる
…ということを
独り暮らしをするまで実感はできなかったけど、ね。



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