Episode No.3552(20100113)
比較偉人論-第2
SHARP Panasonic/PHP
早川徳次 松下幸之助
(2) 淋しさを埋めるもの

早川 徳次
1893年11月3日生/1980年6月24日没-享年86歳
早川電機工業(現・シャープ)創始者

松下 幸之助
1894年11月27日生/1989年4月27日没-享年94歳
松下電気器具製作所(現・パナソニック)創始者

貧乏なのと、淋しいのとでは
…いったいどちらが、より辛いだろう?

豊かな時代に暮らす現代の我々が
何を言ってもまったく説得力はないだろうけれど、
強いて思いをめぐられてみると…

貧乏でも家族や仲間がいれば、
お互いに励まし合い、我慢もできる。

しかし、淋しさ、孤独感は
いくら金があっても埋めようがなく、
現代の日本において
飢えて死ぬことは、まずないだろうが、
淋しさに耐えかねて闇に走る人は多いように思う。

早川徳次と松下幸之助が少年時代を生きた
貧乏故に淋しい思いをする時代となると、
もう想像することさえ難しい。

「困難な苦しい時、
 私は気分を変え、人一倍働いた」

…これは世界の発明王・エジソンの言葉だ。

学校ではバカにされ、耳は聞こえなくなり、
ホームレス寸前の青春時代を送ったエジソン。

エジソンがアメリカで生まれたのは1847年で、
早川徳次や松下幸之助と比べると、
親子以上に年は離れているが、
当時の日本とアメリカの国力の差を考えれば、
エジソンも早川徳次や松下幸之助と
同じような少年時代を過ごしていたのではないだろうか。

小学校中退…という学歴においても
この3人の発明家たちは共通している。

後に「日本のエジソン」と言われた
早川徳次の場合…
幼少時代に継母に虐待を受け、
それを見かねた近所の人が
幼い徳次を奉公先に紹介したという
想像を絶する辛い過去もある。

極端な淋しさや苦難に見舞われた時、
投げやりになってしまうのは人の常だが、
少なくともこの3人にとっては、
それが無限のエネルギーに火をともす
スイッチとなったようだ。

そこでプラスのスイッチを入れられる人と
マイナスのスイッチを入れてしまう人の
違いはいったい何なのか?

【敬称略】

─考察は明日につづく。
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