まだまだ暑い日が
続いているというのに

体育館の暗幕を閉じて
汗だくになりながら
映画の上映会をするなんて
…ね

43年ぶりの時空を超えた文化祭

集まってくれたOBや先生方は
暑さに文句を言う人はいず…
むしろ懐かしい暑さを
楽しんでいる…と言っては
…言い過ぎかもしれないが
みんなで椅子を片付けた後には
モップがけまでしてくれていた

新興住宅街に建つ高等学校

この高校ができた頃
周囲の丘は伐採され
新しい家が次々と建っていった

高校に入ってきた連中の中にも
小中学校の頃
引っ越しをした来た連中が多い

そこで育った子供たちにとって
実家は確かにその場所にあるが
はたして
実家のある場所が「故郷」かというと
…ちょっと違う気がする

先祖代々培われたものが
そこには何もないからだ

「故郷」を司っているのも
「記憶」だということを強く感じる

新興住宅街で育った連中が
「故郷」を感じるのは
間違いなく「学校」だろう

何十年ぶりで
体育館に足を踏み入れただけで
涙が出そうになった
…という声も聞いた

子供の数がどんどん減って
学校もなくなっていく中で
間もなく50周年を迎える母校が
そこにある…というのは
すごく幸せなことだと思う

だから…人生日々更新