今日８月５日は
45年前に亡くなった
祖父の命日だ

あの年の夏は葬式続き

７月に友人がなくなって
８月になったとたん
祖父が逝去した

祖父はもう
歳に不足はなかった
明治の人だったから
もう覚悟も決めていただろう

最後に病院を見舞った時にも
ベッドに座ったまま
こっちをじっと見て
いつまでも手を振っていた

後日
父に聞いたところによれば
祖父は…
こんなに自分を苦しめる
肉体などいらん
…と言っていたそうだ

まったくもって
今生が
わずらわしい肉体に
幽閉されている期間だと
実感を持ったのは…
中年を過ぎた頃

若くて
ハツラツとしていても
腹は減るし
眠たくもなる
時々は風邪をひいて
熱を出すこともある

古来より人間が
永久機関を求めてやまないのは
自分を形づくっている
肉体が永久ではないことの証

祖父が亡くなった歳まで
もうあと20年くらい

今を楽しもう…なんて
信販会社のＣＭみたいなことは
…もういらない

どんな苦しみを
乗り越えられるかが
本当の楽しみである

だから…人生日々更新