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Episode No.027

ウィルバーとオービルは、4つ違いの実に仲のいい兄弟だ。

家族は父と母、ウィルバーの上にふたりの兄、そして妹の7人家族。

巡回牧師だった父の教育方針は
「牧師の子供だからと言って、牧師になる必要はない。子供たちには、それぞれ好きな道を歩ませる」と、いうことだった。

機械いじりが大好きだったウィルバーとオービルは、そんな父のもとで、すくすくと成長していった。

幼い頃、学校に行く途中で、隣の家のミシンが壊れていることを知ったウィルバーとオービルは、学校に行くのも忘れて隣の家の納屋にこもってミシンを分解しはじめた。

ウィルバーとオービルが、なかなか家に戻らないどころか、学校にも行っていないことを知った両親や先生たちは2人を探して走りまわり、村を上げての大騒動となってしまった。

ウィルバーとオービルが隣の家の納屋で見つかった時、理由を知った父親は決して2人を怒らなかった。
それどころか、職人にも直せなかったミシンを2人がみごとに直したことを知って誉めたたえたという。

学校を出た2人は、自ら制作した印刷機を使って地元に新聞社を開く。

当初、新聞社は順調に業績を伸ばしていったが、やがてそこに目をつけた大新聞がのりこんで来たために倒産に追い込まれてしまった。

次に彼らが開いたのは自転車屋だった。2人の作った自転車は飛ぶように売れ、商売は軌道にのった。

そして、彼らは自転車屋で儲けた金をつぎ込んで、子供の頃から夢を実現させるべく本格的な研究をはじめる。

その後、彼らが何を作り出したのか? それは説明する必要もないだろう。
2人はライト兄弟なのだから。


参考文献:「学研まんが伝記シリーズ ライト兄弟」野沢 正=監修 学研=刊

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