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Episode No.499(20000403):所詮、私は民間人

「和を以て貴しとなす 上、和きて、下、睦ぶ」

聞いたコトはあるでしょ? 実は私も忘れてたけど・・・17条の憲法の第1条。
聖徳太子が、この17条の憲法を制定したのが、今から1,396年も前の今日、604年4月3日だ。

周知の通り、現代社会はさまざまな法律でがんじからめにされている。
それでも規則にない問題が次々に発生して、あちこちで混乱を招いている。

この4月からも介護保健法だの容器包装リサイクル法だのチャイルドシートの罰則規定だの・・・いろいろ。

確かに法律としてキチンと整備されていないと困るモノは多いと思うし、戦前からあるような法律をそのまま現代社会に当てはめようとしても無理があるモノは多いだろう。

でも根本的には・・・法律で規制しないとできないというモラルの問題が少なくないようにも感じる。

あと、決定的に感じるのが、所詮はお役人が作った法律だ・・・という点。
そりゃあ警察の不祥事は、ごく一部の人たちだけの問題で現場の人たちは迷惑してるっていう事情も納得できるけど。
そういった警察の体質を生むきっかけとなったシステムを作ったのも、やっぱりお役人だし。

官僚に法案をまかせているうちは絶対に行政改革などできない・・・と言った議員もいるけれど。
まさに、その通りで・・・誰だって自分の天下り先をなくすような法律は作らないだろう。

結局、モノだけが近代化しているけれど・・・変わってないんだよね、天下泰平の江戸時代と。

戦国時代が終わりを告げると、武士は滅多に死ななくなる。
死なないと城で抱える人数が増えるばっかりだから・・・人員制限をして浪人が増える。

浪人を食べさせるためのひとつの方策としてできたのが寺子屋制度。

幕府では浪人に寺子屋を開くコトを奨励し・・・奨励しただけでは寺子屋に人が集まらないから、年貢軽減の申請は、字が書けないとできないようにした。

おかげで日本の
識字率は昔から世界でもトップレベルなんだけど・・・。
なんか役人の手の中でもて遊ばれているような気がしなくもない。

私がよく通る自動車専用道路に今、新しい料金所が建設中だ。

確かに道自体も良くなるんだけど・・・料金所が動き出したら、また渋滞して元のもくあみになるコトは子供でも想像できる。

ご丁寧に道路をまたいで料金所につながる陸橋まで造って・・・。
そりゃ、料金所で働く人たちの安全のためには必要なコトかも知れないけれど。

このリッパな陸橋と新設されるいくつもの料金所のブースを建てるお金って・・・。
いったい、ここに何台の車を通したら回収できるんだろう?

せめてお役人の皆さまも・・・聖徳太子並みに、世間からの声にも耳を傾けてほしいモンだ。
上からの声だけじゃなくて、ね。


参考資料:「今日は何の日」PHP研究所ー=刊 ほか

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