Episode No.924(20010811):人生あっぷアップ

「嘘をつく機会を一切もたないということだけでは
 正直であるということにはならない」・・・シェニッツラー

ゲーテの言うところの砂漠のインド人だね。
前にも書いたけど・・・

「砂漠のインド人は魚を食わぬことを誓う」

とても、できそうにないことに対して・・・
「私は絶対そんなことはしない」なんて胸をはって言うヤツが時々いる。
まるで、できそうにないことを悟られまいと・・・
聞いてもいないのに勇んで、ね。

周囲との人間関係・・・あるいは世間
そこに敷居の高さを感じるのは・・・
たいていの場合、自分が足を上げようとしないからだ。

「壁にあたった」とか「壁が越えられない」なんて言う人もよくいるけど・・・
どこにあるんだ? そんな?
本当は自分で作っているだけなんだよな。
安穏としていられる壁の「こっち側」を・・・強引にさ。

・・・と
自分に言い聞かせないておかないと・・・気がつけば四面楚歌。

新しいことをしたければ、新しいところに出ていかなければならないし・・・
新しいモノを作りたければ、古いモノを壊さなければならない。
新しい自分を作るためには・・・やっぱり引きこもってはいられない。

さりとて、いろんな場所へ出ていくのはいいんだけれど・・・
刺激だけ受けて、
本当は自分にできもしないことをできるつもりになっていたんじゃ話にならない。

ひとりになった時に、何を考え、何を頑張れるか・・・問題は、そこだな。

本当に刺激的な仲間や先輩とは・・・
自分が頑張っていないと、とても心苦しくて付き合えない。

誰からイジメられるってわけじゃなくて・・・
そうだな・・・
ちょうど、みんなが泳いでいる海に泳げないのに入ってしまったような感じ、かな。

そこで・・・ひとりになった時、何をするのか?
一生懸命、泳ぐ練習をするか・・・
それとも海と自分との間に壁を作って
「私は泳ぐのは嫌いです」と言い放ってしまうのか・・・。

どっちも苦しいな・・・
でも、どうせ苦しいんなら・・・
その後で、できなかったことができるようになった方がいい、な。


参考資料:「心を強くする名言」童門冬二=監修 成美文庫=刊