でじたけの「人生日々更新」シリーズ・霊の話[補足] 私が見た幽霊

Episode No.4498(20130119)[徒然]Others

シリーズ・霊の話[補足]
私が見た幽霊
I watched a ghost.

霊について
ある意味クールに書き綴っていると…
霊に対する恐れがないのは、
霊の姿を実際に見たことがないからだ
…なんて言われそうだけど、
見たことあるよ。何度か。

本当にハッキリ見たのは一度。
ほかはボンヤリしていてよくわからない。

あと、或る場所に行くと
強烈に感じる何かがあって、いつも背筋が寒くなる。

けれど恐いもの見たさで、そこへ行くと、
妙に落ち着いてしまい、
意外に長居してしまうんだ。

それらはおそらく
残存エネルギーたる精霊であろう。

だから、
こちらが勝手に恐怖心を抱いているだけで、
別に何もして来やしない。

ただ、ゾッとする何かを感じさせるだけだ。

本当にハッキリしたのを見たのは
中学3年くらいの時だった。

前にも書いたと思うけど、
あらためて整理して書いてみよう。

場所は実家の自分の部屋だった場所。

布団を敷いて寝ていて、夜中にふと目を覚ました。

目の前には昔よく流行った、
ビニール製の衣装ケースと、その前に
古びたギターが立てかけてあるはずだった。

そのギターは親戚からもらったもので、
ネックの太いクラシックギターだった。

そのギターのあるはずの場所が
…ボーっと光っていたんだ。

よく見ると、
真っ白なベールをかぶった女性が立っている。

その身長はギターよりも低い。
せいぜい50〜60cm。

しかし、均整はとれていて、
ベールの下には7〜8cmほどの大きさをした
端整な顔だちがはっきりと見える。

その目が寝ている自分をジッと見下ろしている。

決して、敵ではないことは感じ取れた。
けれども驚きは隠せない。
本当に驚いた時には声が出なくなる
…という体験を、この時、初めてした。

どれくらいの時間、
彼女と目を合わせていたのかわからないが、
ずいぶん長く感じたことは確かだ。

その時、感じていたのは…
これ以上、見つめ合っていて、
もし話しかけられでもしたら、
自分はこのことを
今直ちに事実だと認めなければならない。
…という恐怖観念だった。

夢であってほしかった。

だが、
ボーっとした白い光を放つ小さな女性は消えない。

仕方なく、こちらから目をそらした。
そして、ゆっくり、ゆっくり、
寝返りをうって反対方向を向いて。
布団をかぶって身を屈めた。

もう腰が抜けたようになって、
とても立って逃げることなどできなかったのだ。

後にその部屋を弟に明け渡すことになった。

白いベールの小さな女性とは関係ないだろうが、
部屋にはベランダがあって、
ベランダの向こうには地主一族の墓が、
すぐそこに見える。

弟に部屋を渡す時、
普段なら真っ先に怖がらせようと
白いベールの小さな女性の話をするのだが…
この話だけは、マジ過ぎて言えなかった。

だが、その後、弟も
白いベールの女性をこの部屋で見たという。

その時、白いベールの小さな女性は
壁から垂直に立っていたらしい。

後にその女性によく似た大理石像を
新婚旅行で立ち寄ったイタリアの美術館で観た。

はたして同一人物なのかどうかは知る由もないが、
その大理石像を観た時には、
ここに来ることは昔から決まっていたような気がした。

さて、これを霊体験と呼べるかどうかは別にして、
残存エネルギーたる所以はやはり、
決して話しかけてこなかったことにあると思う。

白いベールの小さな女性に意思はなかった。
ただ、何かしら強い意識が、
その部屋のあたりに充満することがあるのだろう。

それがカタチになって見えることがある。
蜃気楼のように。

意思をもった未知のエネルギーについては、
残念ながら肉体を失った以後は
カタチとなってとらえることは困難てせある。

だが何も、イタコの力を借りずとも
自分の肉体を受信機に変えることはできる。

つまり…夢だ。

自分自身、仮死状態でいる時には
肉体を失った者たちと波長が合いやすいのではないか。

少なくとも私は死んだ友人たちの夢を繰り返しみてる。

そして、夢の中で彼らと話すことと言えば、
彼らが死んだ後、
みんながどうしているか、その報告ばかり。
とても思い出の投影とは考えられないんだけれど、
こっちの話ばかりでなく、
今度は向こうの話も聞かないとな。

ひょっとしたら、それは…
言ってはいけないキマリかもしれないけれど、ね。

さて、
エジソンが晩年開発しようとしていた
「霊界と交信できる装置」
は…

はたしてこの夢でしか会えない人たちと
起きながらにして会話できる装置なのか。

それとも、
特定の場所に染みついた
残存する霊エネルギーを測定する装置なのか。

どちらなのかはわからないけれど、
エジソンは
降霊会やエクトプラズムの研究もしていたというし、
「霊界と交信」というからには前者の可能性は高い。

ただ、
電気を普及させるために、ダムを作る必要性があって、
そのダムを造るために速乾セメントを開発したり、
山中で作業者が生活できるよう
プレハブ住宅まで発明してしまうエジソンのことだから、
きっと、残存霊エネルギー測定器についても
同時開発してしまうだろうな。

残存霊エネルギー測定器なるものが普及したら、
不動産屋には驚異だろうね。

残存霊エネルギー量で土地家屋の値段は
相当左右されてしまいそうだから、ね。

〈了〉

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